サイズにまつわるエトセトラ

僕はメンドクサイ人間だ。ふとした事が気になると、それが頭を離れない。

最近気になっているのが、"サイズ"という言葉。バスケットボールの話をする時、頻繁に使われる言葉だけれど、これは身長だけを指しているの?それともウイングスパンやスタンディングリーチも加味しているの?

敢えて身長ではなく、"サイズ"という言葉を使うなら、それは身長以外の要素も加味しているからだよね。等々、どうでもいい事を日々考えたりしているのです。

今回はそういった話を、いつも通りに取り留めなく。

コリン・セクストンはサイズ不足なのか?

 

今季NBAで3シーズン目を迎え、目覚ましい活躍を見せているコリン・セクストン。

2018年のドラフトコンバインで計測された裸足身長は6フィート0.5インチ(約184.2cm)と小さく、この数字は同期で活躍するトレー・ヤングと同じだ。セクストンとダリアス・ガーランドが並ぶキャバリアーズのバックコートには、しばしば"サイズ不足"という声が聞かれる。

しかしながら、実はセクストンは身長比で非常に優れたウイングスパンを持つ選手ということはご存じだろうか?彼のウイングスパンは6フィート7.25インチ(約201.3cm)を記録し、身長比では109.3%という数字だ。同年のコンバインでセクストンと同じウイングスパンを記録したのはケンリッチ・ウィリアムズ、ジェローム・ロビンソン、グレイソン・アレンというSGのプレーヤー。

また、スタンディングリーチは、8フィート2.5インチ(約250.2cm)。これはマリク・ニューマン、ブルース・ブラウンと同じ数字で、ゲイリー・トレントJrやアロンゾ・トリアーよりも良い数字。2015~2019年のドラフトコンバインにおけるSGのスタンディングリーチの平均が254.3cmだったので、そこにはちょっと届かないかなって位。

確かにコリン・セクストンの"身長"は小さいけれど、ウイングスパンやスタンディングリーチを見ると、"サイズ"はそこまで小さくないのでは?

バスケにヘディングは無いし、頭の位置が高くなくとも、腕が長く、高い所まで届くのであれば、見た目ほどプレーに支障は無いのかもしれない。(実際、スタンディングリーチが同じであれば身長差があってもプレーに影響が無いかってのは分からないけれど)

ドレイモンド・グリーンのウイングスパンの話


ウイングスパンの長いプレーヤーの代表格として語られる機会も多い、ドレイモンド・グリーン。

2012年のドラフトコンバインで計測された彼の裸足身長は6フィート5.75インチ(約197.5cm)。それに対してウイングスパンは7フィート1.25インチ(約216.5cm)。裸足身長に対してウイングスパンは109.6%の長さがあり、身長比で彼のウイングスパンは特筆して長い。

では、グリーンのウイングスパンは彼のポジションで見た時にはどうなのだろうか?

グリーンと同じく2012年のドラフトコンバインで身体測定を受けたプレーヤー、全61名の内、彼のウイングスパンの長さは18位タイという数字。彼よりも長いウイングスパンを持つプレーヤーは、この年のコンバインだけでも17人もいる。

コンバインのポジションでPFまたはCが記入されているプレーヤーの内、この年グリーンよりもウイングスパンが短かったのはマイルス・プラムリー、ロイス・ホワイト、タイラー・ゼラー、ドリュー・ゴードン、マイク・スコットの5名だけ。

どうやらグリーンのウイングスパンは身長比では長いけれど、インサイドプレーヤーとして見ると決して長いとは言えなそうだ。

ドレイモンド・グリーンは長いウイングスパンを駆使し活躍しているプレーヤーだと思っていたけれど、彼がマッチアップしているプレーヤーに対してウイングスパンのアドバンテージは無く、あくまでスキルやIQを武器に戦っているプレーヤーなのかもしれませんね。

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