NBAドラフト2023:華やかなコンボガード、ニック・スミスJr

ドラフトを目前に控え、"March Madness"公式YouTubeアカウントが怒涛のハイライトアップロードラッシュを仕掛けて来てまして。

ここまで公式系のハイライトが出ていなかったアーカンソー大のニック・スミスJrのハイライトも遂に。

スムースで時にダイナミックなプレーには華があり、高校時代からNBAドラフト上位指名候補として高い評価を受けて来たコンボガードだ。


ニック・スミスJri

所属:アーカンソー大
学年:フレッシュマン
生年月日:2004年4月18日
ポジション:SG/PG
出身:ノースリトルロックハイスクール(アーカンソー州)
シーズンスタッツ:25.8分12.5得点1.6リバウンド1.7アシスト0.1ブロック0.8スティール1.6TO/FG37.6%/3PT33.8%/FT74.0%

ハイライト

世代を代表するコンボガード

高校ラストシーズンをアーカンソー州のノースリトルロックハイスクールでプレーしたニック・スミスJr。

同じく高校トップレベルのビッグマンと評されたクレル・ウェアと共にチームを州大会制覇に導いている。

僕が彼のフルゲームを初めて見たのは2021年夏のPeach Jam決勝。

Bradley Beal Eliteに所属したスミスは、ジェイレン・ドゥーレン、デレク・ライブリーという高校トップクラスのビッグマン2人を擁するTeam Finalに対し、次々と得点を重ね、試合には負けたものの、ゲームハイの31得点をあげる圧巻のパフォーマンスを見せた。

ESPNランキングで学年3位にランクされたスミスは当然、McDonald's All-American等のオールスターゲームに選出され、Jordan Brand ClassicではMVPも受賞している。

カレッジでは故障に悩まされ

鳴り物入りでアーカンソー大に進学したスミスは、多くの個人賞においてプレシーズンの注目選手リスト入りし、多くの期待を受けていたが、膝の故障により開幕に出遅れ、その後も故障の影響で出場試合は僅か17試合に限られた。

しかしながら、2月末から3月上旬にかけての4試合で平均21.75得点と大器の片鱗を垣間見せる瞬間も。

切れ味鋭いハンドリングとクイックネスから繰り出されるプレーはダイナミックかつ華やか。見る目が無い僕には、どことなくダリアス・ガーランドに似ているかなという気が。

当たり始めたら止まらないアウトサイドシュートに加え、リング近辺のフローターシュートも得意とし、波に乗ったスミスはコートの何処からでも容易に得点を重ねた。

僕の中では、スミスと言ったらフローターで、難易度の高いフローターでもサラッと沈めてしまうシューティングの当て感には非凡な才能が。

また、少しギャンブルっぽさもあるけれど、視野が広く、クリエイティブなパスを繰り出すセンスも。

オンボールディフェンスも精力的で、優れたディフェンダーとしてのポテンシャルも感じられた。

華奢だけれど肩回りはガッチリとした体型も見栄えが良くて、何かと目が行ってしまうプレーヤー。

まずは健康管理から

シーズンを通じて故障を抱えたスミスは、開幕も出遅れ、12月中旬から2月中旬にかけて約2か月欠場。

そのせいもあってか好不調の並も大きく、FG成功率は4割を切った。

リング近辺でのフィニッシュ力の向上や、ディフェンシブプレーヤーとしてのレベルアップにはフィジカル強化も必須。

スコアリングセンスや身体能力、キレキレのハンドリングとプロでも優れたスコアラーになる素養を揃えており、何はともあれ、まずは健康管理からだろう。

1巡目中位以降の予想だがスターポテンシャル高し

モックドラフトを見ると、1巡目中位以降の指名が予想されているが、ポテンシャルだけを見れば、今ドラフト切ってのスター候補。

数年後に振り返って、"美味しい指名だったよね"となる可能性も結構あるんじゃないかと。

オフボールで輝くタイプというよりも、ボールを持たせて光る子だと思うので、相性の良いチームに行ってほしいなと。

健康を維持し、フィジカル強化にも成功すれば、数年後にはオールスター候補になれるだけの素材だろう。


コメント