名門オークヒルの得点記録を塗り替えた男、LSUのキャム・トーマス

高校バスケを代表する強豪校オークヒルアカデミーのエース、キャム・トーマス。オークヒルアカデミーにはカーメロ・アンソニー等、名だたるスター達が在籍したが、トーマスは通算2219得点でオークヒルアカデミーの通算得点記録を塗り替えた。(オークヒルはチームの性質上、転校が頻繁な学校なので、1シーズンしか在籍しない選手も多いのですが...)

数々の強豪大学から奨学金のオファーを受けた中、トーマスが進学先に選んだのは、LSUことルイジアナ州立大。今年で4季目を迎えるヘッドコーチのウィル・ウェイドの下、2019年には2006年以来となるNCAAトーナメントSweet16にも出場を果てしている。

今季注目のフレッシュマンについてはこちらも是非。

プロフィール

氏名キャム・トーマス
カレッジLSU
学年フレッシュマン
生年月日2001年10月13日
ESPN
ランキング
22位(2020)
ポジションSG
出身校オークヒルアカデミー
主な個人賞ジョーダンブランドクラシック
特記事項名門オークヒルアカデミーの通算得点記録を更新。
長所・卓越したシューティングセンス
・オフェンスでの多彩なステップワーク
・ディフェンスのファールを引き出す老獪な技術
懸念事項・ウイングとしてはアンダーサイズ
・スコアリング一辺倒のスタイル

ハイライト

高校屈指のピュアなスコアラー

名門オークヒルアカデミーの得点記録を塗り替えたスコアラー、キャム・トーマス。オールラウンダー全盛の中、貪欲に得点だけを狙うオールドスクールなスコアラーだ。

卓越したジャンパーでコートのどこからでもリングを射抜き、ディフェンスかわすステップワークも多彩。高校生とは思えない巧みなステップワークは、高校時代のジェイソン・テイタムを彷彿とさせる。ディフェンスのタイミングを外し、ファールを引き出しフリースローを獲得する技術にも優れ、老獪に得点を重ねる。

オークヒルアカデミーでは得点に専念している為、ゲームメイク等の実力に関しては未知数。ウイングの選手としてはアンダーサイズである点も懸念される。

近年、ゲームメイクの出来るウイングや、大型ガードが続々と出てきている中、スコアリングの技術にフォーカスして磨き続ける事で、逆に他の選手と差別化され、価値が高まる可能性も有るかもしれない。

LSUの主力の多くはNBAへ

昨季も強豪のSECでケンタッキー大に次ぐカンファレンス2位タイの成績を残していたLSUだが、リーディングスコアラーのスカイラー・メイズは卒業で、それに次ぐトレンドン・ワトフォードとエミット・ウィリアムスもアーリーエントリーを表明済。ジャボンテ・スマートとダリアス・デイズの判断待ちの状況ではあるが、彼らの決断次第ではリーディングスコアラー5人がチームを去ることに...。となると昨季はカンファレンスでベストのオフェンスレーティングを誇った得点力も弱体化は避けられない。

トーマスは即戦力のスコアラーとして活躍に期待が掛かるが、多くのタレントが去る今季は流石に我慢のシーズンとなるだろう。シャキール・オニールの長男、シャリーフ・オニールもUCLAから転校してくるが、彼を戦力として計算するには少し時間が掛かりそうだ。

トーマス自身も優れたプレーヤーではあるが、現時点ではone and doneで1巡目指名を狙るクラスのプレーヤーではなく、数年間LSUの主軸として活躍する姿を楽しみたい。